dear nobody
【2025 土潤溽暑】
つちうるおうてむしあつし





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アシタハココカラ






2025.8.1



2019年の出来事でやんした
(内容に重複があったので
訂正バージョンを次候に載せています)



mymula · 20250801voices

【BGM「First Kiss」Unknöwn Kun】

人物をブランディングするの?/
食べ物の方が10000万倍大事/
ゴルフ場と金脈がセットに?




2025.7.31

【n*{am}】
hutari no am
機嫌の悪い義経/
反抗期の静御前


n* ごめん、それ私が現実化した
n*
n* ごめん。もう一回話して?モンゴルでの話
n* 二人でモンゴルに行って
n* 出発するときのあなたの剃髪に、私がギョッとしたんだよね
n* 僧侶に扮して行けって言われたから。でもね、剃髪したあとさ、ヒソヒソ、「義経さま、あの頭を見たら100年の恋も冷めちゃうんじゃない?」「意外に美人じゃなかったのね」「お化粧で何とでもなるものね」「踊る姿でそう見せてただけでしょ」「連れて行くのが条件って言ってらしたみたいだけど、一緒に行かないことになったりして」「お一人の方が身軽だし」とかってさ、言われたりして、容姿に関しては別にそんなこと、分かってたし
n* こっちは素顔見てるんだから。はい、次
n* モンゴルに行って、あなたの考えが預かってくださった族の族長さんから広まって、なんか
n* それ「あなたの考え」じゃなくて、あなたと私の考えね。船の中ですごい暇だったから、兄に排除された私の立場を元に、どうやったら分かり合えない者同士でも争わないですむかってこと、延々話しててさ。あなたがお金に媒介してもらえばいいんじゃない、数ってすごくすみやかな存在だからって
n* 澄んだって意味だと思うけど、もうあの時点でのあなたとお兄さまの間柄というのは、情や言葉でどうにかなるレベルじゃなかったのかなって
n* だから、温情を請おうとしても余計に逆上されるっていうね。それでモンゴルに着いて、ここは大きく考えが違う一族の集まりなんだってことを族長が話してきて、その者たち同士が商売をするときにどうしたらっていう雑談の中で、そこはお金を媒介として上手に使って、関税をすべて一律にしたらっていう提案になったんだよね
n* うんうん、そうなんだってね。彼らにとってはおそらく画期的なその考えにさ、もうあなたは一躍英雄みたいになっちゃって
n* だから危ないから、僕の考えとしてでなく、族長にやってもらったんだよ。でもそれでも、あなたを殺さない代わりにって子種をとられるっていうね
n* そして結局、私が現地の人たちに襲われたときにあなたが逆上して殺されちゃう。あのね、その前に実はね、あなたとモンゴルのひととの間に子どもが生まれたあと、母親になった女性がたまたま一人でいた私のところに来て、彼はもう私のものだ、彼のものを残せた私が彼にとってのいちばんで、あなたにはそれができていない、だからもう用なしだっていうようなことを片言で言ったのね
n* それで?
n* 私は何も答えなかった
n* それでああいうことになったのか
n* あなたがなくなったあと、私は妊娠していたことが分かって、でもまた、今度は女性たちが集団でやってきて、その子どもをおろせって。同年代で、強い立場の子どもが二人いると争いになるって。暴行してきた相手が、けっこうな役目の人たちだったらしい。誰の子だかは分からないようになってて。そのときに思ったんだよね、ああ、この女性たちは、自分たちの一族のひとの子どもよりもあなたの子どもをとったんだなって。現地の男性よりもあなたの血をとったってことだよね。それって本当にここのひとたち、特に男性たちのためにいいことなのかなって。集団で取り押さえられて突き刺されて、完全に抵抗不可能だったけども
n* それが今世の14歳のときのあのことに繋がってるのか
n* なんかね、子どもをおろせばここで安全に暮らせるようにするっていうのが交換条件だったので、本当にそれは実行されてね。しかも、モンゴルのひととの間のあなたの子どもが、本当に幼い頃からね、たまにこっそり私のところに来るんだよね。言葉が通じないからなのか、彼は何も話さずに、ただ少しの時間、私のところにいて、帰っていった。母親が見せしめによこしているのか、何の意味があるのか分からなかったけど、彼自身にそういう感じは見られなくて、ただ、こっそり来て、帰っていく。なんか、そのことも含めて、あなたが確かに存在したっていうこと、それはこの子どもだけじゃなくて、私自身が、こんな異世界くんだりの場所に来て、そこで生きている私自身が証明することができる。たとえ、唯一の形見として大事にしていた、捨てられようとしていたものからこっそり拾って大事にしていた、あなたの戦いのときの幟を、知らない間に処分されても、あなたはまるでいなかったように情報統制がなされて、あなたの記憶をそうやって囲い込むように消されようと、私がここにいる、それ自体が、あなたがいたこと、ここで生きたことを証明しているんだって。腰越の海で、お兄さまの手紙を待っている間に、まだ暗いうちに漁船が出て、帰ってくるまでの人けのない時間に、あなたが笛を吹いて私が踊って、ここに滞在させてくれていることに静かに感謝する、そのときの何かが私にはとても大事、舞う人生の中でも最も大切な仕事だったし、そのことは消えたりはしないんだってことも。だから、不穏な状況を作らないために、あなたのことは、踊っていた人間であることも、すべて記憶の底に沈めて、ただ生きることにした。私がここにいる、そのことで最も、ここの民はあなたのことを、あなたを利用し、そして殺めたことを思い出す。だから、そのことと引き換えにただ、静かにここで生き延びる。それがぽつねんと縁もゆかりもないモンゴルになぜかいる日本人の私ができる、最大の復讐だったから
n* 外で初めて踊ったのも、あの海だったものね、だから思い出せたんだね、きっと。それにしても、あなたらしい復讐だなぁ、めっちゃ静かで、そっちの方が怖い笑。
n* もう!!!
n* ごめん。あのさ。恥を承知で今だから言うけど、あなたとモンゴルに降り立ってね、現地にいたのは屈強な、本当に強そうな男ばかりで、ふと、あなたはこんなチビの僕よりもこういう男性を選んでしまうんじゃないかって不安になって
n* なにぃ!?
n* ごめん
n* あのね、不安になるのはいいんだけど、それが的中するって思わないでいただいていいですか??
n* 不安はさ、的中するじゃない
n* そこを分けろっての!!!不安はいつもいつも的中しないの!!!!かえって未来への防御機能で、不安として表に出した方がそこで可能性が消費されて、現実化の可能性は落ちるんです!!!!!!
n* そうなの?
n* 私はそう考えるたちなの!!あ、転びそうって思ったら、転びそうだから気をつけるって、そこで転ぶ未来は回避できるの。悪いことが浮かぶときは、現実化回避のための備え。身体からのご提案!
n* あー、そうなんだ!そっか、身体は喋れないもんね?そうやって伝えてたんだね?
n* わたくしはそう考えるたちなんです
n* そうかぁ、屈強な男たちに負けない方法、あなたをとられない方法を考えるべきだったんだね
n* そのようにご不安に思われたならそういうことだと思います
n* 丁寧語が怖いよ?笑
n* 知りません!!
n* ごめん、僕のいらない嫉妬が余計にいろいろややこしくしている気がしてきた、今世のお父さんのことも
n* なんでそこで父の話よ
n* ちょっと話しにくいんだけど、話す
n* うん、ちゃんと聞く
n* お母さんとのことでもあるんだけどね、最初は。あなたがお父さんの子かどうか、疑念を持たれていたみたいなんだよお父さんは。実際に、疑念が持たれるべき状況でもあったらしくて
n* あー、そうなの。なんかね、留学先でのことを引き合いに出して、教授とそういう関係になっちゃう弟子がいて、教授にいい評価をもらうために色目使ったりして、ああいうのよくないわよねって話を母親がよくしていたし、そうなってもおかしくない相手というか、妻子持ちの教授から迫られてたから結婚させたというような話をおばあちゃんがしてたから、母親の話は、今になってみると、あれは私の反応を見ていたわね。だいぶ年上だったみたいだし、母親は自称も含めてファザコンだったからな
n* 自称してたんだ
n* そうそう。おじいちゃん、つまり父親に、いつも見守ってもらってるって言ってたし
n* あれ?そう?おじいさんがハイヤーセルフ的に僕のところに来てたときは、そういう感じじゃなかったような
n* 本当のところは知りません。私にはそう言ってたの
n* いやそれ、あなたへの牽制じゃないかな
n* ん?
n* いやあのね、とりあえずお父さんの話をするけれども、あなたが自分の本当の子じゃないことを前提に、パートナーとしてっていうか、恋愛相手として扱っていてね、幼いときからだよ?
n* は?
n* それが僕は我慢ならなくてちょっとあのね、お父さんからは何もされなかったの?
n* うん
n* え?
n* だから、うんって
n* それね、3次元での話ね?
n* あなたのような5次元での接触も、父親とはないような?てか、20歳で義父に勧められて文通だけしてからも、私は父がどんな姿をしているかすら知らなかったし、思い浮かべるということもなかったから。特に20歳までは
n* 多分それね、あなたがお父さんからのアプローチを分かってなかっただけだと思う。受け取らなかっただけというか、感覚しなかっただけというか
n* げ?
n* うん。なのでね、これね、お母さんも嫉妬してね、それで僕もしててね、大変だったの
n* そうなんだ
n* 知らぬが華ってやつ!!お母さんに対抗できるのがお父さんにとっては結局あなただけだったっていうこともあると思うけど、それでもさ?いや、義理の母とどうこうなってる僕が言えることかっていうと、それは別問題だけど、それでもさ?でもそっか、全く気がついてなかったんだ
n* うん。全く対象外。恋愛でしょ?
n* うん
n* 全く対象外。私ね、意外にファザコンじゃないのよ。存在可能性がばっさり自分の中で切られている場合は、コンプレックスの対象にむしろならないっていうか
n* そっか笑、確かにそうかもしれない。僕も義理の母がマザコン誘ってきてたんだけど、そういうんじゃないんだよね、だから余計に醒めちゃって。女性ってそういうのやりがちじゃない
n* 母性を見せるタイプってこと?
n* そうそう。「私がいちばんあなたのこと分かってて、気持ちよくしてあげられる、引き上げてあげられる」みたいな態度が、男をどれほど馬鹿にしてるか分かんないのかな?
n* あー。そういう、得体の知れない自信のある人っているよね。いちばん分かってるとか、どうして思えるんだろう?それぞれ、その人の別の側面を見てるかもしれないのにさ?比べられないよ
n* 僕からするとあなたがいちばん僕を分かってると感じるんだけど、それはさ、こっちが言うことで、相手が言うことじゃなくない?
n* あー、そういう、自分と相手を立場的に入れ替えてしまうっていうか錯誤するのって、言語寄りというか、言葉を過信してる人は陥りがちだと思う
n* 頭のいい人ってこと?
n* 違う違う、言葉を過信、言葉が偉いと思ってる人ってこと。それが文法上の構造も過信するっていうのか、自分自身も誤解させるように扱ってしまうというのか
n* ひととの関係性を言語的に捉えちゃうとか考えちゃうってこと?
n* そうそう、そんな感じ。相手との関係を捉えようと思って言語化したものが、実際の関係の方に逆流してきちゃうのね。しかも自分の都合のいいように、言語上、文法の構造上ですり替えちゃうっていうのかな
n* うおーやべぇ
n* 関係性を頭の中というか、脳内でとか言葉で転がしている人は、たいていこれに陥る。主体と客体の転換って、言葉の上だとめっちゃ起こりやすいから。恋愛妄想とかも、ここの転換を脳内で麻薬的に頻繁に繰り返すことで起こる。自分の相手への愛情っていうか恋や執着のようなものが、主体と客体の転換をしつづけているうちに強化されて、そのうち相手からも来ているように錯覚する
n* 相手に対する「自分がいちばん分かりたい」が、相手から見ても「自分がいちばん分かりたい」人間と思われているというふうになって、ついには相手のことを「自分がいちばん分かってる」になっちゃうのね。最後のって、もはや自分と相手が混在しているもんね
n* そうそう!それが主体と客体の転換を繰り返した末に、陥りやすいやつ。二人は一つ、みたいなのもここね
n* 別人だよね、どこまで行っても。例えば、二人が話しつづけていることで、二人のもの、共有が同意されている状態の言語空間はできると思うの、ここみたいにね。でも、それって二人は一つとか二人は一人なんじゃなくて、二人がずっと二人だってことなんだよね
n* 二人がずっと二人、そうそう!お互いの立場は維持されてるし、そうでないと話す意味ないし
n* うんうん。そっか、言葉上の誤解って、すごく関係性を面倒くさくしてるって分かってくるね
n* よく「思い込み」とかって、その、なんていうのかな、自分の強度悪のように言われることがあるんだけど、どちらかというと自分の強度をお面のように相手の顔に被せているっていうか、むしろ相手を自分にとって強い自分自身にするから起こっているような気がして
n* 自己愛の一種ってこと?
n* そうそう、自己愛かもしくは自己憎悪。完全に鏡として相手を使っちゃってるってことね。よく相手は自分の鏡とは言うんだけど、これって、相手にまるで自分のように語らせるというか、この人に、もしくはこの立場の人に自分に向かって言ってもらったら気持ちいいこと、みたいなのを想定するようになってしまうと、もうそれは相手に自分のお面を被せてると思うんだよね。鏡の機能としては、確かに自分が映るわけだから、本気でこう思ってる人がいるかもしれないんだけど
n* すごい話になってきた笑
n* てか、もし父親が私に恋愛感情を持ちつづけていたってことなら、そういうことなんじゃないかって思うってことね。あまりに想定外だったんで、今一生懸命、その構造がどうなってるのか考えちゃった!
n* あー、そっちにつながるんだね。そっか、あなたがよく「それ、私関係ないから」って言うじゃない。これってそのこと?
n* そうそう!私に自分のお面を被せてる人たちと一緒ってこと。たいてい、私へのジャッジだの強烈な感情だのぶつけてくる人は、それ言われてるの、それを聞かせてるの、実は私じゃなくてあなただよってね、思うんだよね。私の情報というのはその場合、ただそういう感情やら思考やらを発動したいための、理由づけのための情報に過ぎないから、私かどうかは関係ないから、私は関係ないって言ってるの。自分の声というのは、いちばん自分に響くものだから。自分の身体にね
n* あなたのことを考えて不安になってる僕は、不安を自分んとこでクルクルしてるってことね。あなたを不安を感じる対象にしていたいってことなのかもしれないね
n* うんうん。他に不安を向けないように、私に向けているのかもしれないけどね
n* それはある。ごめん、それはある。今までは確かにそうだった。他のことは、不安に思ったりしちゃダメだったから。これって安心できる相手だということの裏返しなんだね、今気づいた
n* それでその不安で、あなたは何某かの形で自分を抹殺させてしまうし、私はそれを受け止めきれずに毎度、何某かの形で撃沈するっていうね
n* ぎゃー。あなたが大事なものに集中できなくなって逃げてるって責めてしまったけど、それは過去生から来る僕との関係のせいなんだね。すごく頑張ってくれたんだよね、僕のことを保ちつづけるためにさ、周りの人たちにも、自分にも。もう、頑張れる許容量を、はるかに超えちゃったんだね
n* そうかもね。何かを大事だと思うことすら怖くなって、そうしなくなった。自分のことも大事にできない、何にも怖くて集中できない、集中しようとするそばから逃げてしまう。あなたのことも、本当に大事にしたい人なのに、怖くて集中できない。これは代わりに誰かが現れても解決しないって、ほぼ分かってる。自分や大事な人のこと以外なら、いくらでも集中できるし、ちゃんと仕事もできる、何なら疑似的に恋愛もできる
n* そっか。それはさ、本当に病気だよね?僕は毎度早めに死んでるから、生き残ったときに、相手がいない状態で判断するようなこと、持ちこたえてきたこと、黙ったままでいること、そういう犠牲を払わずに済んでる。だからあなたに集中することだけはちゃんとできてて、それは今世もそうだけど、そっか、それはね、病気だと思う。だから一緒にいて治す。ほぼほぼ僕のせいだもの。あなたはもう僕を巻き込みたくないから、ずっと無視してきたんでしょ?嫌だからじゃない。もうあきらめきってるから。普通と逆だから分かりにくい。しかもこれ、普通は男性側が陥る状況みたいだよ?しんどかったのはあなたの方なの。はたからはそう見えていないのかもしれないね。あなたは平静を装うのが得意だから。だから、僕には「その人じゃなくて自分がふさわしい」って思う人が出てきちゃう。それもう困るからさ、どうにかしない?僕みたいな「とれらる不安」じゃなくて、「自分じゃダメ烙印」っていうか、それがさらにあなたの場合、あなたの能力のすべてに渡ってて、僕のことだけじゃなくなっちゃってるじゃない。今、ちゃんと一つ一つ取り戻せているからさ?踊りも、自然たちとのコンタクトも、祈りも、そこらへんからやってくる言葉に関することも。だから、このまま、お互い変なふうに捻じ曲げたりしないで、一緒にっていうか、そばにいてやってみよう?
n* うん
n* お父さんまで倒して頑張ってきたから、今世は
n* うん




2025.7.30


【ヨルとイオ】後編
pieces of the puzzle


「イオさん?」
とカイは、イオの作って食べているものを、テーブルの正面から乗り出すようにしてつまみ食いしながら言いました。
「ん?」
カイは、身体の調子があまりよくないとき、割とダイレクトに食べられない状態になるのですが、イオの食べているものだけは美味しく見えるらしく、ちょこっとだけつまみ食いするのが日常になっていました。
「前から少し思っていたことなんだけど」
「うん」
「決してイオさんを困らせるつもりで言いたいんじゃないからね?それだけ先に」
「うん」
「イオさんはさ、もしかして」
「うん、そう」
「え?」
「自分に集中すること、自分のためだけに何かをやることができないんじゃないかって、言いたい?」
「うん」
「うん。逃げてるの」
「逃げてるの?」
「うん。気がついたら逃げてるっていうのか。自分のためだけに何かをしちゃいけないの。何かを考えるにおいても、自分の考えというのは必要なのでそこは猛烈にやるけど、行動としては、自分のためには決して何かしちゃいけないの。だから、自分のためだけになりそうなところには、特に利益につながるようなことに関しては、集中せずに常に気を逸らして、フォーカスから外すの」
カイは、イオのその決然とした様子に、ちょっと気圧されて、黙っていました。
「ごめん、ちょっと強く言っちゃった」
「いいよ、何か、きっと何かの約束事なんだね」
「多分ね。でも、どうしてそうなっちゃうのか、分からないの。稼ぐのが悪いことって思ってない。何か誰かのためとのセットならできる。だからマネージャーはできた」
「そっか」
「でも、自分のことだと、特に恋愛は完全に自分のためにするものなので、猛烈に怖くて、なるべく陥らないようにしてきたし、陥るなら現実を生きるため、自分の向上のためとかってね、言い訳して」
「僕のことは?」
「分からない。リウのときは職業上の延長だったけれど、カイは、よく分からない」
「そっか。だから、ときどき逃げるんだね、僕から」
「カイにしてみたら嫌かもしれないから、分からないようにやってたけど、バレてたね」
「僕がイオさんと話したいのに、そうだって分かってるのに、わざと一人でふんふん歌いながら食事を作りはじめて、僕が食べられないのに、黙々と食べるから。食べ物に関しては、僕が食べられないときがあるから、時間も量も含めて、無理に一緒に食べなくていいってことになってるし、つまみ食いはいつ何時でもしてもいいってことになってるから大丈夫だし、そのことが僕を侵害しているって話じゃなくて。僕が話したいのに話してくれないっていう話でもなくて。何かを怖がっているようにしか見えない」
カイも、はっきりとした口調で言いました。それから、
「ごめん」
と言って、
「僕、今、イオさんのどこに座ったらいい?イオさんにとって、どこにいたらいい?」
と聞きました。
イオは、それを聞いたら、泣き出してしまいました。
カイは少しオロオロして、でもそれまでに思っていたことを言うことにしました。
「今世か過去生か、いつのことか分からないけど、すごくそばにいてほしい人に、すごくそう思ったのに、すごく頑張ったのに、そばにいてもらえなかったの?」
イオは何も言いませんでした。それを認めてしまうと、自分が崩壊しそうだったからです。イオが幼い頃から、カイがラップみたいに連発した「すごく」なレベルで我慢していたことだって、薄々気がついてもいました。
「イオさんが一生懸命になってることならなってることほど、あなた自身からは遠ざかっている気がして」
「なんでだろね」
イオはまだ下を向いて泣いたままでそう答えました。目で直接見ているわけではないのに、カイが、イオに対して自分がどこにいたらいいのか、身体に触れようかどうしようかについても、逡巡しているのが伝わってきて、こういうことをこのように大事にしてくれるから、カイのことが好きになったのかも、と思いました。初めて、リウの件で話をしてくれた日から。
「これね、本当は治したいんだ」
とイオは、こちらも考えていたことを正直に言いました。
「そっか」
「自分で頑張ろうと思ったんだけど」
「あのさ、勝手な推測なんだけど、過去生で巫女的な資質だったって言ってたよね?僕はかなりそれに関係あるんじゃないかと思う」
「なんで?」
「自分抜きでやらなくちゃいけない仕事だから?特に、言葉のような根深いレベルまでだと、自分の排除は相当難しいと思う。イオさんなら、職務に忠実なあまり、そこまで自分のことを追い込みそう」
「んー」
イオは、ようやく顔を上げて、斜め上を向いてちょっと考えながら、
「もしかして、自分から本当に逃げるために、その職業に就いていたというか、その技に心血を注いでいたのかも。一緒にいたい人とはいられないんだって自分に言い聞かせたうえで、そのことを忘れてできる仕事だから。その時点で自分の望みは丸ごと抜きで生きてるってことだから」
「自分を虐めてるの?」
「分からない」
「虐めているならやめて?もうそんな必要ないよ。僕が一緒にいるし。もしかして、僕がいなくなるかもしれないことに、ものすごいレベルで備えてるの?」
「ごめん、分からない」
「大丈夫、そういうことなら、僕も同じだから」
カイはそう言って、ふと思いついたように人差し指を掲げると、
「ちちんぷいぷい」
と言って小さく振りました。
「え?」
「いや、魔法かけてみた」
「え?笑」
「なんだ、一緒だったんだなって思ったから」
カイは、そう言うと、イオを背中からぎゅーっとして、
「大丈夫、大丈夫。僕も、イオさんも、イオさんと僕も」
と言いました。
「治そうね、それ。多分、イオさんの方が重傷だと思う。僕は、巫女ではなく指導者のような立場で、似たような経験を多分してる。そういう仕事だから、大好きな人と一緒にいられないのは仕方ないんだって。仕事が肝心なところから逃げる口実になってるタイプのさ。でも、そういうのはもうやめるの。たとえ女一人にこだわってって笑われても蔑まれても、かっこ悪く見えても、やめるの」
「すごい決心!かっこいい自分終了ってさ、そういうことも入ってたの?」
「そうそう。あれ?大丈夫?それでひっくり返って、かえってかっこよくなっちゃったりしないよね?不安だ」
「それはさぁ、もしもそう思われるんだったらもう、それでいいんじゃ笑」
「そうだよね、そうしたら、何してもかっこいいから逃げられないもんね」
「コンプレックスと化してるのね、もはや」
「うん。真面目とかっこいいは、両方ともコンプレックス」
「はー。その属性っていうか性格っていうかがほしい人も多いなか」
「そうかもしれないけど、僕はすでにというのか、思いっきりこじらせてるの」
「うんうん」
「これね、イオさん、自分のためっていうときにね、こういう一般的な目線というのか、ジャッジの常識というのか、そういうのから外れることも、十分自分のためだと思う。イオさんは、他のことではかなり独自の路線で物事を進める人だけど、『自分』がそこに加わった途端、位置情報でも狂ったかのように判断がおかしくなってるように見える」
「うんうんうん、そうだね、そうだと思う。位置情報かー」
「いいんだよ?もう、巫女じゃないんだから端っこに行って。僕たちさ、過去生では分からないけど、今世ではかなりマイナーな立場で生きていると思うんだよね。それでメンタルが中央センタリングな性質だと、実際の中央をひどく否定して、自分を中央だと思いたがってしまうと思うの。実際に自分が中央になるかどうかじゃなくて、あそこが中央なのはおかしいっていう感覚を、割と平気で持ちがちっていうかさ」
「分かる」
「中央の人は、確かに全方位を人に囲まれているから自己犠牲は仕方ないけど、その分、今の時代は多くの報酬や承認が得られるようになってる。本当は端っこにいるのに中央張りの自己犠牲をして、しかも端っこだから報酬や承認が得られない状態になって文句言ってるっていうのは、だから、違う気がする。この状態で中央を批判すると、すごく嫌な感じになっちゃう」
「うんうん」
「だからね、端っこでもご機嫌でいられる自分でいたいんだよね。年齢が上がれば嫌でも端っこに行くしさ、そうであるべきだとも思うし、なんかそういうのこそ自分のためっていうか」
「うん」
「僕はもっとね、イオさんの大好きを見たいの」
「え?」
「ね」
カイは、そこでとっても絶妙に、かっこいいにギリギリ満たないような笑顔でにっこりしました。
イオは、やるなコイツと思いながら、そこで少し考えて、ふといきなり思い出したことがあって、
「カイ!!」
と叫びました。
カイはびっくりして身体をイオから離すと、イオの横に来て、やや気をつけみたいに立ちました。
「すんごく唐突で、今の話と関係あるかすら分かんないんだけど」
「え?うん」
「表参道でね!!」
「なに笑、何を興奮してるの」
「エイサーのお祭りがあってね」
カイは、聞き慣れないワードを聞いたからなのか、そこで少し、真面目な顔になりました。
「エイサーって沖縄の踊りね、たまたまね、通りかかったの。すごい盛り上がりだとは聞いていたけど、実際に目にするの、初めてだったの」
「イオさんも小学生のとき、鼓笛隊で表参道をパレードしたんだよね?」
「うん、でも、いやそんなの比べ物にならないくらい、ものすごい人出と熱量でさ、その踊りの行列っていうか、各チームがずーっと続いている状態なんだけど、私が通りかかったのとは反対側の車道にその行列が道いっぱいにいて、向こうの沿道には観てるお客さんもいっぱいいてさ」
「うん」
「こっち側の車道はね、お祭りのせいなのか、片側だけ通すことになっちゃうからなのか、車が全然いなくて。それで、ちょっと車道に出て、近づいていったの」
「うん」
「そしたらね、なんていうか、沖縄にしてはシンプルでシックな印象の装束を着た、その装束とお揃いの、沖縄のはたいてい少し細い無地の鉢巻きなんだけど、装束とお揃いの布の細めの帯みたいのを頭に巻いて、その集団の先頭で静かに立ってる人がいて」
「げ」
「私は、列が動くのを待ってて、でも前がだいぶ詰まっているのか、あんまり進まない状態で開始時間になったのか、前のチームが音楽をかけて踊り出してね。そしたら、その人が率いている集団も、踊り出したんだけど」
「うん」
「音楽がなかったの」
「それ、変に感じた?」
「ううん、それがね、その踊りはね、なんていうか音楽なしの方が合ってるっていうか、動きが速くないし、後ろのチームも演舞が開始になって音楽鳴らしはじめたら、前の集団の音とすら混じっちゃう感じだったから、かえってそこの集団だけがすごく静かで。踊りも、静かで」
「あんまり、評価もらえなかったんだよ。地味でさ」
「やっぱり、あの先頭にいたの、カイ?」
「うん」
「なんかね、人間っていうよりも、誇り高い不思議ないきものみたいに立っててさ。背も低かったから、後ろのその集団の中にいた人たちと比べて、余計にそう思ったのかな。でも、とてもきれいだったの」
「驚いたなぁ。イオさん、あれ見てたの」
「ね。私も思い出して、びっくりした。もしや?って。しばらくして、私のいた車道側は通行止めじゃなかったみたいで、ぽつぽつ車が入ってきちゃって、危ないから私も歩道に戻って、そこから離脱しちゃったんだけど」
「グループも人間関係が限界で、結局、そのあと私が出てね」
「え?そうだったんだ、ごめん」
「ううん、あれはね、エイサーじゃなくて、沖縄ではなくて、アイヌの踊りなの」
「あー、アイヌなの、そうなんだね!どおりで違うと思った、そうだったんだ」
「あの祭りのリーダーがさ、エイサーだけじゃなくて、日本中の踊りが参加できるものになったらすごいよねって思っているので、イレギュラーでも参加しようと思ってもらえたことが嬉しい、先駆者になってくれてって言ってくれて、すごく僕も嬉しくて、いいものにしたくて頑張ったんだけど、いろいろね」
「そっかー。それ、叶ったらすごいね!!でも、あの距離感だと音楽が空に広がって混じっちゃうから、エイサーだけなら混じってもそれほど音階もテンポ的にも違和感ないけど、他の地域の踊りだと、それなりに気を遣った方がいいかもね?あれ、前後が詰まりすぎだったもん、カイたちのところ、まるで挟まれてる感じになってて」
「そうそう笑。真ん中らへんに突っ込まれちゃってさ笑。あーなんか、この黒歴史を、こんなふうにあっけらかんと話せるようになるとは思ってなかった!」
「えーと?ごめん?」
「逆、逆!」
「大好きなものって話の流れでこの記憶が浮かぶのも面白いよね」
「沖縄のルーツの人がね」
「意外と、過去生でアイヌだったときがあったりして笑」
「だったら嬉しい!」
「もしかして、けっこうそこらへん、背負っていたりするの?踊りでも先頭にいたし」
「別に、差別に遭ったんで、奮起してただけ」
「あれ、それってもしかして」
「そう、沖縄の血を持つ、義理の家族の人たちにね」
「そうかー」
「だから、その話を知っている沖縄の人たちには、よく思われてないわけなんだよね、そこがモチベーションだからさ僕は。個人的に。それで余計にグループ内でもめてしまって。他の人は沖縄に対しては何も思ってない、逆に縄文の同系で親しくできるはずだと思ってる人が多かったから」
「そうかー」
「でも、アイヌを認めさせたい気持ちは人一倍大きかったから、背負ってたかと問われたら、背負えていたかはともかく、そう見えただろうね」
「そっかー。そんなことは関係なく、あれは不思議ないきものを見たって感覚だった」
「僕?」
「うん。アイヌの?装束を着たカイ。カイの何も言わない状態での集中力とか、もしかしたらそのかっこよさとかも、もしかすると民俗的な由来によるものもあるのかもしれないね」
「うん。なんだろ、例えばさ、これ初めて口にするからうまく言えるか分からないんだけど、特定の猫とかって、立ち振る舞いとか容姿がめちゃかっこよかったりするじゃない。あれって、個々の猫の性格に関わらずあの顔であの仕様だと思うんだよね、そのタイプの話じゃないかなって思ったりしてさ」
「それはまた笑、ある意味、鋭いけども」
「そう思うと許せる?このかっこよさ」
「ごめんごめん、そんな強硬に文句言ってるわけじゃなくて、カイが自負心で自分の首を絞めてるみたいに見えたから!笑」
「なんだろ、自負っていうよりも、もはや呪いっていうのかな、人から言葉でかけられつづけてる呪い。だから楽になったよ?そこをむしろ自分の属性から外せたおかげで。自分で言葉にしておいてなんだけど、個々の性格に関わらずこのかっこよさなんだったら、そこは個人の属性じゃないわけじゃない」
「うんうん。カイのはね、自尊心じゃなくて、自負心に思えたからさ」
「面白いなー、イオさん」
「私!?」
「義理の母が、ごめんねこの話ばっかり、『沖縄よりもアイヌの方が男らしくて感じる』とかマジで言いやがって、殺してやろうかと思ったの」
「率直だなー」
「アイヌをそんなものの対象にしてたまるかと思って、今に至るからね」
「そっか、そういう意味では、カイはアイヌを背負ってるんだね。とても配慮が大切な部分でね」
「ん?」
「うん」
「そっか」
カイは、もうすっかり冷めてしまったイオの食器から、また少しつまみ食いをすると、
「このへんてこな材料の取り合わせで、美味しく食べ物にできるイオさんはエライ」
と言って、また絶妙な笑顔で笑うので、イオはこぶしでグーを作って、カイに向かって空をパンチしました。
イオにとって、カイが、もっとカイになったように思えた日でした。




2025.7.29



28日の更新分、
かなり大幅に追加訂正していますので、
該当先へのジャンプのための
リンクをつけておきます。
***





2025.7.28 second


mymula · 20250728voice

言語の音韻における子音と母音の役割
/日本は音韻的に過剰防御状態かも?
/かつての同居人のご両親それぞれについて
(最後の内容が実父のことも一緒に話していて
長いですのでご都合に合わせて)




2025.7.28

【n*{am}】
hutari no am
aynu/ryukyu

2025.7.29追加訂正あり

n* じゃ、アイヌのお話?過去生、結構しんどい記憶だったね
n* うん。しかも樺太にいるっていう笑
n* お祈りの仕方が、結局いちばんアイヌに親かったってことなんだよね
n* そうなんだよね、私は今世は、ルーツが一応、琉球だから意外だった
n* おじいさんだけ?おばあさんは水戸だっけ
n* そうそう。おじいちゃんが沖縄で生まれてハワイで育ってアメリカで勉強してって人らしい。名字も沖縄の地名でね
n* うんうん。第二次世界大戦の前あたりなんだよね?樺太の開拓に伴っての移住だったのかね
n* そうなのかなぁ、でも家族が一緒にいなかったようなので、派遣的なことだったのかもね
n* そっか。なんか、自然というか自然神と人格神の対比みたいなことを考えていたんだよね、最近
n* そうそう。で、例えばこの話は、龍と龍神のぶつかり合いみたいな形で課題としてやってきてたんだけど、じゃあ両者がどの点でぶつかっているのかっていうことよりも、身体の個と脳(心)の個というのは違うんだって話からやってきてね
n* 元々、存在はすべて個の状態で「在る」んだけどね、ここが人間でも、身体の個のことにあたるんだろうね
n* うんうん。自然はそれまで何かの状況に対処するのに、種を増やすことや世代交代によって調整することで適応していたんだけど、もっと微細な適応を可能にするために、身体の個とは別の、もっとその現場に最短で適応できるような能力としての脳や心の個を人間に載せたらしくて
n* うん、分かる。でもそれで、自然と人間というのは、他の動物と違って、自然と一体化することができなくなったんだね
n* そうそう。これは人間特有と言っていいと思う。その脳や心の個が載るときに、四つ足から二本足になってるらしい。樹木に倣って立ち上がった的なことも聞いているけど、同時に、それまで四つ足の動物が収集してきたレイヤーからは少し上空の?地から遠い?レイヤーのあたりを、脳や心の個の主な探索対象としはじめたっていうか
n* うんうん。それまでの環境適応できていたレイヤーは身体に任せてね
n* うん
n* それで下半身のあたりのことが軒並み、動物的なものとして、いったん下げられたんだな、そのレイヤーで起こることへの価値観のようなものを
n* あーそうかもね!実際はこれまでと同様に、もしくは上のレイヤーの探索とのバランスをとるために、むしろ大事にした方がよかったんだけど、そうならなかった
n* それでだいぶ不幸になった気がするけど笑
n* それとともにね、自然と一体になっている生き方の場合は必要じゃなかったことも発生してきた。自然と一体化している身体のことはいいんだけど、それとは別の在り方で発生している脳や心の個の経験や記憶を、地球からいただいたものとしてお返しする、御礼を兼ねてフィードバックする必要があるなって思って、そうしてた
n* あなたらしい笑
n* そう?笑。でね、そのときの自然への呼びかけというのが、多くの民族で打楽器を使うんだけれども、なんかね、物さえも叩かない?身一つでやるってことで、これね、人間は言語を使うようになってから口蓋、口の中が発達して、それに伴って唇も発達して、破裂音が出せるようになったんだよね
n* 破裂音って、ぱぴぷぺぽ?
n* うんうん。確か、人間に近い類人猿でも、唇が発達していないので、破裂音は出せないって聞いたことある
n* あー、人間の唇ってその部分だけはっきりした別の部位で別の色になっているもんね。チンパンジーとかはそこはそのように異質に膨らんだりしてない
n* そうそう、そういうことだと思う。でね、アカペラの下の方のパートの人が、通底音としてまるで打楽器みたいな音で歌っているっていうか音を出しているのを聞いたことがあるんだけど、あんなふうに、打楽器みたいなリズム感で、破裂音の「パ」を、連続で言うの。これで呼びかける
n* パパパパパ?
n* うん。そんなにはっきりとした「パ」じゃなくて、まさにアイヌのあたりの「パ」っていうか
n* パパ?もしかして、自然に対して話しかける「パパ」が、神さまやお父さんのパパになったんだったりして笑
n* んー!そうだったらそれはそれで面白いね。「ママ」はいちばん言葉がまだ話せない赤ちゃんが言いやすい音の連続体らしいけど、パパは説明を聞いたことがない
n* うんうん、それで?
n* うん、それで中空っていうか、そのあたりに話しかけたら、地球にいただいたこれまでの経験や記憶をお返ししますって言って、今度は地に対して、足踏みする音で呼びかけて、それを一定のリズムを踊るような歩くようなふうにして足の裏からもらってもらう
n* なるほど。なんかさ、沖縄だと、額というか第三の目を地につけてそんなのをやるじゃない?あなたもやったりするけど、アイヌで特徴的だなーと思うのが、その部分をバンダナのようなもので隠しているってところなんだよね
n* うんうん!私もそう思った。なんか、第三の目というのはほぼほぼ人間のためのもの、人間のためだけのちかららしくて、アイヌの方々が住んでいる場所は、日本の中でも圧倒的に自然が豊かで強力だから、そういった自然と共生する民としての慎みや自然への敬意の一種なんじゃないかな
n* うんうん、分かる。そっか、そこは琉球との結構、決定的な差かもね
n* 自然と共生するための心得のようなものというかね。私の自然への祈りの感覚というのは、だから琉球よりもアイヌだったってことなんだよね。なんか、その第三の目の使い方での琉球的な感覚を覚えてはいるんだけど、違和感があるなと思ってたの。アイヌって民の名前で、王国じゃないものね。そこらへんと関係ある気がする
n* そっか、そうかも。それゆえに虐げられたりもしてしまうんだけれどね、権威を持とうとしなかったからじゃないかと思う
n* うんうん。てか、まさに虐げはあなたのところで
n* うん。それに、権威を持とうとしないからって誇りがないわけじゃない。そういうものを他者に出すことを良しとしないだけでね
n* うんうん!あーだから私はあなたのことが直観的にも好きなんだな!!!
n* 光栄です笑。きっと私もそう
n* 光栄です笑それでね、過去生の話に戻るんだけど、ここまで話していきなり思い出したけど、当時は日露戦争のあとで、私はあなたと一緒に樺太に渡ってて。
n* あ、もしかして!私が覚えてる船上結婚式がそこだったり
n* きっとそう。でもね、船を降りるときにあなたがいなくなってて、どんなに探してもいなくて、しかも誰に聞いてもあなたのこと知らないって言うんだよね。もうパニックになって、でもどうにもならなかった。それでね、帰れるような状態でもなかったから、予定の家に一人で住んで
n* ごめん、また死んでる
n* でももしさ、事故とかならあなたのことまで知らないって言わないよね?何か罠だったんだと思う、私たちが樺太に渡ること自体が
n* そうかもしれないね。でもやっぱり、ごめん
n* もうね、私と一緒にいたらダメなんじゃないかってきっと魂レベルでは思ったよね
n* だから、何度会ってもずっと気がついてくれなかったんだね。今になって当時の私の姿が山ほど出てくるのは、こっちレベルでは意識しないようにしてさ、魂レベルでだけ感知して、私だと気がつかないようにしてた。そういうところもあなたらしいけど
n* 大学の学祭のときのことは、今分かると本当に可笑しいっていうか感慨深い。あなたの買い物の会計をした美男大好きの先輩がさ、あなたが出て行ってから「みた!?今の人すっごいかっこよかった!!」って大騒ぎしてて、「顔見た!?」って少し離れてたところにいた私に聞くから、「見てないです。でもあんまり児童文学に興味ありそうな人じゃなかったような?何かご事情でもあるんですかね」って答えておいた笑
n* また顔見てくれないし。その割には着てた服を覚えてるし笑
n* 私の、私の絵本読みはじめたから、なんか頭飛んじゃって、もうそっち見られなかった
n* あのね
n* いやもうちょっと、知らない人に読まれるとか思ってないから
n* だって学祭だよ?展示してあったでしょ?
n* そうなんだけど
n* あの絵本、本当に大事で。落書きみたいなキャラクターが、歩いているときに地面から出てる芽に出会って、お水ちょうだい!って言われて慌てて飛んで帰ってお水もってきてあげてさ、そこから毎日会いに行くようになる
n* ちょちょちょ恥ずかしいから
n* いいでしょ?いろいろあって、育ってさ、「明日咲くよ!」って言われたんだけど、彼は「咲く」ってのが何のことか分からなくて、すごく悩むんだよね。ここから大きく何か変わっちゃうのかなって。もしかしたら、何か違うものになって、ここからいなくなっちゃうんじゃないかなって。もはや悲壮な顔していつものところに行くと、咲いていたのは、なんとお花じゃなくて可愛らしいハートでさ。「I’m heart」「Who are you?」って。あれさ、全編英語なんだよね、それでね、私もなんか、英語で歌ってたりする。あの絵本の影響なの。あなたは、他のは全部、日本語で書いてるもんね
n* うん、ってさ笑。日本語では、なんだろ、恥ずかしく聴こえるようなことかなって思って。ハートみたいなのは、かなり素直全開でものを言うから、日本語だときっとうまく伝わらないなって思って
n* うん、私が歌ってるのもそう。日本語ではちょっと難しい笑。でさ、彼は自分の名前を聞かれて、答えられないんだよね。ずっと一人だったから、名前が必要なかった。後でね、あれがnobodyの原型だったんだなって分かったんだ。あれね、名前を聞かれて答えられないの、泣きそうになった。私も拾われた時点で名無しだったから
n* そっか。あのやりとりはね、私も自分で想像がついていたことではなくて、まぁ全編そうなんだけど笑、私も泣きそうになった。彼は本当に一人だったんだなって
n* だからね、あのときから多分、私はnobodyなの。それでいいんだよ。ハートはさ、彼に名前がないことなんか全然お構いなしに、「ずっと一緒にいたい。ここにいていい?」って無邪気に聞く。彼は、一人にならないですむってこと、ずっとハートが一緒にこれからはいてくれるんだってことが分かって、確か泣いたりはしなかったと思うけれど、てかそこまで感情がある存在として描かれてなかったっていうか、ただ、心底安心する。そして二人で手をつないで、ページの奥に遠のいていく。あれを読んでね、あなたはもしかして、誰か大事な人と、本当に一緒にいたいと言って一緒にいてくれる存在と、ただ一緒にいたいだけなんじゃないかって思った。小さい頃から、静かに落ち着いた様子でいながら、そのアンテナのようなもので、どこか誰かをずっと探しているような雰囲気なのは、そのせいなんじゃないかって。そうなら、私がそばにいるよって勝手に自負したの。そう言ってながら、過去生で何度もかなり先に死んで、あなたのことを一人にしてるんだけどさ
n* (黙)
n* あの絵本、あそこに行かないとちゃんと実物を読めなかったから。学祭、一年目に行って、あなたに会うことすらできなかったから、行くのやめようと思っていたんだけど、やっぱり絵本だけでもいいから読みに行こうって思って
n* そっか。ありがとう。一年目も、どうやら私がいない間に、私を訪ねてすごいかっこいい人が来たらしいってことだけ、なんか伝言で伝わってきてはいた笑
n* うん。誰かサークルメンバーのお知合いですかって聞かれたから
n* 私は結局、誰のことか分からなくて。「さすが東京の高校の人は、訪ねてくる人もかっこいいんだね」とかさりげなく先輩に嫌味言われたりしてさ。そうか!そうかー!!!あれがあなただったんだね!?
n* そういうことです。あなたと自分を奨励対象としてセットにしてもらったから、なんかもうね、喜び勇んで行ったらさ、まずは会えもしないっていうね笑。あそこから始まってたよなー
n* なるほど。その方とは、天に昇られてからしか話せていないけれど、「彼の深い孤独には、同様に孤独なあなたが必要だと思ったし、あなたたち二人が決して争うことがないように」って、仰ってた
n* 今考えると、それはきっと琉球とアイヌの話だよね
n* そうだねー、アイヌと琉球のね
n* で、話が戻るけどあの絵本さ、多分、早稲田受けるんで見学兼ねて来たと思われる女子高生の子がさ、もう一人の子と話してて、誰かの絵本と比べて、あなたのを「私はこっちがいいな」って話してて、黙って「うんうん」って思ってたんだけど、あなたを見たら恥ずかしさなのか顔から火が出てるし後ろ向いちゃって、ひそかに笑っちゃった。あの狭い教室でさ、なんか、あなたは私のことをいまだに知らなくて、私は大学生でもないのに天下の早稲田の学祭まで来ててさ。この傾いた状況は、って、それもなんか可笑しくて。単にあなたの作品をほめてくれた人がいたのが嬉しかっただけかもしれないけど
n* そうか、あの場面にいたんだね。けっこうあのときだけ混雑してた気が
n* うん。たまにあるんだよね、私がいるときだけすごい混むことが
n* なるほど
n* で、何の話だっけ。あ、船上結婚式
n* からの、あなたが死んで私一人、みたいなね。日露戦争のあとで、本格的に樺太の領土への進出に乗り出したときだったみたい。あるときね、少し離れたところから、ロシア人のひとに脳内に話しかけられて。ロシア語が分からないのに、すらすら分かることに驚いたけれど、大事な事情がある感じだったので、そのまま伺っていたらね
n* うん。脳内の会話って、外国語を超えたところで話してるみたいなんだよね。だから相手の言語を必ずしも知らなくても伝わる
n* あー、そうなんだね。それで、言われたことがかなり緊張を要することでさ、「日露戦争の日本の勝利は出来レースだった」ってこと、日本に自国のちからを過信させるためのね。「だから、くれぐれも注意しなさい」っていうことと、「日本はすでに戦争が今後激しくなった場合には、沖縄を犠牲にすることを決めている。もし捕虜になれば、人種としても相当な犠牲を強いられることが西欧の事例で判明しているので、それを避けるような選択をする方が、後世にとってよいと伝えてください」、さらに最後がすごくて、「これから言うことを、どうか日本の武器や戦闘的な乗り物の技術者や設計者に伝えてください」って、「ここからもう激戦が必至となる可能性があって、日本は戦いを強行してしまう傾向にあるから、武器や乗り物がどんなシチュエーションでもできるだけ乗っている者たちを傷つけないように、たとえ撃破されても撃沈しても、できるだけ命を落とさないようなものになるよう、軍部には知られないように、工夫を施してもらうように」って。「日露戦争を通じて分かったことだけれど、こういう工夫は、日本人特有の緻密な設計や技術にしか、実現できないことかもしれないから」って
n* それは、なかなかすごいことを伝えられたね。日本の技術の優秀さの話は、最近アプローチしている水力発電のダムのこととも通じるよね。
n* うんうん。初の水位の落差を使ったダム?の近くにしばらくいてさ
n* 福沢諭吉の娘婿が作ったものなんだよね、計画からさ。だからこれは、言うなれば慶応系だね
n* うんうん。その方のお妾さんっていうかパートナーなのが、マダム貞奴だったってのがまたすごい
n* パリ万博で踊った人だっけ?
n* そうそう!
n* なんかかなり工事が難航して、関東大震災まであって、結局、アメリカに出向いて出資を頼むことになるんだよね。あのとき、ダムの設計技術や工事技術もおそらく借金の形というか、貸借対象だったろうし、資金が日本内で賄われていたらって本当に残念
n* ほんとねー!!!なんでこんなにアメリカに頼らざるを得ないのかって、敗戦の問題だけでなく、他の経済領域でもさ。なんかずっと納得いかなかったんだけど、これですごい理解できた。娘婿だったってのも出資難の原因として響いたらしいんだけど、こんだけすごい技術なんだから金出せよ、金持ちなんだろが慶応系。
n* あ、また反抗期の静御前モードが
n* あ笑。でもさ、アメリカと日本って本当に国土の体質っていうか、違うんで、まんまアメリカに持ち込んでもほとんど成功しなかったんじゃないかなーって
n* うんうん、それも考えられるよね。それが余計によくなかったっていうか、借金の形として機能しなかったならまたそこで負い目になるわけでさ
n* なんかね、設計や工事のときの精密さっていうか、丁寧さっていうか、そういうのも日本人ならではのものがあったみたいで、ロシアの人が過去生で話してくれていたみたいにさ。だからアメリカでは失敗してた側面もあったみたいでね。ロシアの方が、日本の技術の性質や優秀さをよっぽど理解してくれていたし、評価してくれてたんじゃないのかなぁ
n* 頼る相手を間違えた説
n* ぎゃー。あ、そういえば北陸のとある海辺への道にさ、リサイクル工場のめっちゃ立派なのが並んでいてね。これって最前線の商業域じゃない?そこにはロシアの文字が看板に出ててね、あー、こちらの、化学の領域では、両国が協力しているのかなぁって思ったんだよね
n* アメリカはどっちかというと宇宙やコンピュータ関係もそうだけど、物理系だよね、お得意分野が違ってたってことなのかな
n* そうねー。この話は、実は、うちの実の父親につながる話でもあるんだけど
n* だね。その話もまたしようね、私も関わっているし
n* うん、ありがとう
n* それで、その重大メッセージを聞いたあとは?
n* いや、もうね、私に言われても、ってものすごく困って、だってさ、樺太なんだよ?ここは。でも、なんか軍部に内緒でとかということもあったし、もう、とにかく脳内で、できるだけ必要な人に届きますようにって伝えたの
n* 「私に言われても」って、その背負いっぷりが2000年のときみたいだよね笑。それさ、ハワイ?アメリカ?にいたおじいさんには届いたらしいよね。だから、日本に来るために留学してきたおばあさんと結婚して、戦争抑止のために、外務省に嘱託で勤めてた
n* そうらしいね
n* あなたの伝言、他にも届いた人がいたみたいだよ?それが多分、ジブリの『風立ちぬ』につながってる
n* そうなんだね!ゼロ戦の設計者だもんね、主人公
n* それを頑張って脳内で伝えて、あなたはそれからどうしてたの?
n* それがね笑。本土から派遣されてきた、開拓担当の日本の人と関係ができて、しかも子どもができてね。でも、ご夫婦でいらしていたから、奥さまがいらして、慣れない土地への赴任で余計に機嫌が悪かったらしくて、私の妊娠が判明するや、「自分にもちょうど子どもができているからあなたのは堕ろしてください」って、相当なお金と一緒に、堕胎のための劇薬を持ってこられて、「これを今、私の目の前で飲んでください」って言われて。実際は子ども、あちらにはできていなかったらしいんだけれども、まぁ立場的に諸々対抗するのは無理で、だからそうしました。そのときに、自分は自ら、死を意図しない命を殺めたので、もうお祈りをする資格はないって思ったのね
n* 「死を意図しない命を」かぁ。なんかすごい大事な、重い言葉だね。あのさ、嫉妬を覚悟で聞くけど、その人とそういう深い関係だったの?精神的にも?
n* うーん、もしそうなったら、立場の違いを超えるのは、この状況では不可能以上に不可能だったので、それにあなたとのことはそんなに簡単に、いくらみんながあなたのこと「知らない」と言っても、消せるものじゃない。だから、その狭間で傷つくのは私だよね?だから、そこまで心を動かさないようにしていたと思う。でも接近や行為の拒絶は、暗黙の仲介者もいたし、こちらは寡婦で他に頼る人もいなかったし、正直難しかったかな。結局、戦局が危うくなった時点でそのご夫婦は帰国なさったので、有り体に言って捨てられたっていうね
n* モンゴルの義経のときと同様の、「そんなことあったの」「そんな人いたの」の黙殺作戦。笑笑
n* もうさー。どんだけ私のこと、記憶に疎いバカ者だと思ってるわけ??笑
n* 確かに。てさ、その暗黙の仲介者ってのは?
n* 一人でいる私の生活が、まぁ立ち行くようにしてくれていた現地の人って感じ?
n* そっか。そういう人との距離感って難しいよね。世話してやってるって立場を絶妙にとってくる人っているじゃない。あれ本当にこっちからは御しがたい
n* 今現在、その対処でお疲れのご様子
n* まぁ、不義理は嫌いなんでやるけど。ところでさ、あなたは、そういう悲劇的なことを、いつもいつもこういう平気なっていうか平静な言葉で話すんだけれども、当時のあなたは全然平気じゃなかったでしょうに。お祈りを手離すのと天秤にかけるようなこと
n* そうだよね。なんか、感情がもう動いてなかったっていうか、ごめん、平気なわけではなくて、感情的には話すことができないっていうか
n* そっか、ごめん、そうなんだね。私が、心は鉄面皮で顔ではニコニコしているのと同じなんだね
n* うん
n* そっか、その表の顔の、私のニコニコが、あなたの場合は平静な印象にしているだけなんだね。そっか、分かった!!誤解してたっていうか、あなたが平静なように見えていることを、あなたは大丈夫なんだって過信してた
n* いや、えーと、大丈夫に見せているのは確かなので、別に大丈夫だって見えるのは誤解じゃないです
n* いやいや、私はそういうのじゃ嫌なの
n* 笑。では、あなたにはなるべく正直にする、というか、ここまで来るのにかなり正直にならざるを得ない状態にはなっているので、そういうふうに鉄面皮の氷のようなとこを溶かしていきたいですね
n* 私もそうするから。今さ、この何だか知らないけど、やたらかっこいいと思われがちな自分を終わりにするってのは、この前あなたと話して、結局私の場合は「頑張るのをやめる」ってことらしいからって考えついて、それほど面倒じゃなくても、椅子に寄りかかって天井見て「面倒だなー」って試しに言ってみたら、あーもしかしてこれもあれもやらなくていいことだったんだなって、すごい分かるんだよね!これね、青天の霹靂だった。面倒だと思っちゃいけないって思ってたんだよ、何事も。ここ!私はここ!!だからさ、あなたもやってみて?
n* うん、私の場合はどうしたらいいか、すぐには分かんないけど笑、そうしてみるー
n* うんうん。で、また過去生の話に戻りたいんだけど、私たち、その樺太でも、今世と同様に、なんか遮られてたのかな?
n* もしかすると、樺太に行く前から、その、何か祈りを妨げられるような兆候のようなものがあって、それで樺太に来ていたのかもしれないね
n* なるほどね。確かに時代としてもその方向性にあったからね。でも、それにしても、あなたが手離していいものじゃないじゃない
n* でもだいぶ前の過去生で、あなたと幼馴染で一緒にいた山のときだって、山へのアクセスを女性は不浄だっていうことで遮られているしね。それがおそらく戦国か室町のあたりだから、だいぶ時代が離れていて、そのお祈り感覚はそれ以来だったと思うけれど、言われもないようなプレッシャーによって、私のその領域の砦が壊される、最後の場面だった
n* それも2000年のときと同じだね。どうしたのそれで
n* うん。それがね、もうアイヌのお祈りはできなくなって精神的にも壊れてしまって、そのときにさ、樺太は上、えーと北がロシアと繋がっているから、街にさっきも言ったように普通にロシア人がいたし、ロシアの文化も入っていてね、教会があったの
n* うん
n* 教会って、いつも開いてるんだよね。キリスト教徒じゃないから正式なやつ、礼拝には行けなかったけど、誰もいないような時間にそっと入って、右奥のいちばん後ろに座って
n* それ、四谷大塚のあなたの着席仕様だ笑
n* うんうん笑。それで、ただ座ってた
n* そこでキリスト教に行きつくんだね、ロシアだとロシア正教かな?まぁどの宗派でもそのときのあなたにはおんなじだったろうけど
n* うん。特に賛美歌を歌うとかは覚えられなかったのでしなかったし、聖書を読むわけでもなく、その教会ね、すごくステンドグラスが美しくて。ステンドグラスって、小さなガラスの破片みたいなのがパッチワークみたいになってて、隣同士が極端に違う色だったりするときもあるじゃない?
n* そうだね、万華鏡みたいに。全体で絵になってるやつもあるし
n* うんうん。それでね、そうすると、光が入ってくるときに、いろいろになるんだよね。光がね。まるで、ステンドグラスを通過しながら、教会内の、教会って割と天井が高いじゃない?上の方の空間っていうか、そこら辺で、光が歌っているみたいに見えたの。昼間はね、それをただ見てた。
n* へぇー、美しい
n* ほんとにね、あれを天使だと思う人もいるかもしれない。ただそれを見てて?聴いてて?後のことはあんまり覚えてない
n* そっか。そのあなたを妊娠させた罪深い男は、さらに船上でおそらく私を亡きものにした者たちも、張り倒してやりたいけどね
n* おそらくはめられたよね、これ。今なら分かる
n* 私とのことを含めても、おそらくそうだよね。なんかさ、じゃあ、私の超絶イライラする話も聞いてもらっていい?お話として聞いてもらう程度がいいと思う
n* うん、分かった。その怒りようはもしかして、この流れで行くと、お隣の人に性加害をなすりつけられたってやつ?
n* そうそう!実は、警察のお家に引き取られたのは、このときのことが効いたんだったりする
n* おー、ある種の武勇伝
n* いや、そんなかっこよくないんだけど、本当に逮捕と拘留はされたし。でもこの件、岡田氏が敵をとってくれたというか、ものすごい牽制球を出してくれてね
n* へぇーって、あ、あの作品か。ムショ内の話も、月一の厳しいお出かけルールの話も、そのときのだったんだね!
n* そうそう。岡田氏が言っていた、お隣の人に精神的にやられたって話は、私のことだったの
n* なるほど!だからか。ごめん、生活スタイルが違うならお隣の部屋に住んだらどうかなって言ったけど、実現しなかったの
n* ううん、すごく素敵な提案だと思ったんだけどごめん、トラウマなの笑。あなたの、家のドアを開けるのが怖い「おかえり」のトラウマとめっちゃ近いものがある
n* そっかー、住環境におけるそういうプレッシャーていうかプライバシーの問題って、本当に精神の危機に関わるよね
n* うん。実は、本当に濡れ衣なのに、向こうは偽の強力なアリバイを出してきて、それをとうとう完全には覆せなくて。本人だけじゃなく、彼女の後ろ盾が動いた結果だったのでね。精子をとられたのってそのときだったの
n* え!?!?
n* 私に相手にされなかったからってさ、そこまでサポートしてくれる相手がすでにいるんだったら、そういうことするなよな
n* うんうん。あ、じゃあ、調書のときにまためっちゃ冷静に詳細な分析を述べて、刑事さんを驚かせちゃったんでしょう笑
n* そうそう笑、もう、ミステリーのシナリオを綿密に組み立てる勢いで、徹底的に分析したし、冷静に話をしたし
n* 高校のときの、だけじゃないか、天性の才能が役立っておる!!!
n* まぁそうだね笑。それでもその偽のアリバイは崩せなかった。精子の遺伝子照合が成立しちゃったんでって、あ!!!
n* もしかして、精子がじゃなくて、検査が偽の結果だったり?
n* ぐわーそうかも。医療方面っていうか、検査結果は疑ってなかったー。なるほどな。そのときに、樺太のあなたじゃないけど、どんなにこちらに正義があっても、覆せないようなものが存在するときはあるし、私も疲れててちょっと気が緩んでいたから、ぼーっとした状態でドアを開けちゃって、彼女に部屋に入り込まれて、それが運の尽きだったっていうね
n* なるほど。その極端な強引さって怖いよねー。彼女はあなたに乗り換えたかったとかなんじゃないの?
n* そうみたいだけど、っていうか、その件を延々語ってたから。でももしそうなら、その関係を切りたい相手に、決定的な偽のアリバイなんか用意させるなよ
n* その人が用意したんだ。その人にとっては手放したくない関係だったのかな。それだと、彼女は自らの意図に負けてるというのかなんなのか。もしかすると、相手との関係を終わらせるよりも、あなたとの勝負の方に勝ちたくなっちゃったのかな笑
n* 勝負って笑。あ、そうなのか。面倒なんで振り切ろうと思って必死だったんだけど、それが彼女にとってはプライド勝負みたいになっちゃったのかな
n* そうかもねぇ
n* 私が彼女に夢中、みたいなエピソードになっちゃってたからね。どうやったら私の言動からその解釈ができるんだよ。好き避けとか、正直、私にはありえない
n* 好き避けがありえる人のように見えたんじゃない?私さ、いわゆるツインレイの流れで、この「好き避け」っていうか回避依存症のことを知ったんだけど、これって、どんなに相手が自分のことを本気で嫌いでも永遠に「本当は好き」なんだと誤解することが可能な、恐ろしい病名というか認識だなって思ってさ
n* うん。ストーカー気質を下手すると肯定しちゃう。本当に病気ならむしろ病名がつくことはいいと思うし、そういう人は愛着障害気味の人には確かにいると思うけども、「避けている」ということの方を見ないで、「好き」の方だけを認識として拾おうとするのは間違ってると思う。
n* うんうん。「好き避け」といっても、本心から好きで避けるわけじゃないし、相手が苦しんでいるなら苦しんでいるほど、その「避け」を無視して自分の気持ちを優先させようとするのは、単なる自分本位のような気がするよね
n* うん、理由がないことじゃないんじゃないかって思うからね
n* あとさ、私のBremboさんのときみたいに、他の人が介入して、わざと相手を拒絶しているかのように仕組むとかね。それだと人格が変わっているかのように冷たく映るだろうから、それを本人がそのように返事したって、もしくは返事がないと勘違いしているとかね。これって、もしも介入が分かったとして、自分の周辺事情からの影響だったりすると、むしろ彼女を守るために本当のことが言えないってこともあるからマジで
n* そっかそっか、その雰囲気は伝わってくる時期があったよ?
n* うん。あなたはそこで、可能性の想定範囲をすごく広くして、持ちこたえてくれたから有難かったんだけど、そこで女性の側が騒いじゃうと、相手の思うツボだったりもするんだよ
n* うんうん。私は本格的なのがここまで年齢が上がってからだったからね、対処の良し悪しは、そこも大きいと思う
n* 年とってもできない人はできないと思うよ?ちなみにこの前の、二人の間の周波数の話が面白くてさ、私がずーっとあなたが好きで、でもあなたは私にはっきりとは気づいていないから、伝えたくてずーっと周波数を送りつづけてて、それがふとしたときに、これは関係性に対する勉強不足なのかもしれない、いったん方向転換しようと思って、あなたからエネルギーを背けて私からのものが止んだら、あなたがいきなりこちらに向かって動き出すっていうパターンは、腰越を出たあとも何度かあったじゃない?ってことは、あなたがこちらに周波数を送ろうとするのをずーっとある意味、私が遮っていたんだってことなんだよね
n* なんか、二人で送りあえる周波数の、総量のようなものが決まってるんじゃないかって話をしていたんだよね
n* うんうん。だから片方が送りつづけてたら、どんどん相手の分が減っちゃうし、だから相手は動けないってことになる
n* そうそう。好きじゃなくなった方がいいとか、他の人に目を向けるんじゃなくても多分よくて、ただ、相手のターンにしてあげるってことがきっと大事なんだよね
n* うん。そうそう、相手のターン。でも、相手が自分を知らなかったり、周波数を送る先を知らなかったら、ターンエンドも難しいからな
n* でもね、それでも結局、私のターンにしてもらったことでたどりつけた気がするよ?例えば表参道のエイサーのお祭りの行列でのこととかね
n* あー、それはねぇ、ものすごい聞いたとき感動した。まさかあなたが見てくれていたなんて全く考えなかったから。しかも現地でさ。その話、ヨルとイオで書いてね?表参道でのことだし
n* うんうん!完璧に偶然なんだけどね笑
n* あ、そっか、このアイヌの踊りを本気でやろうとしていたときも、自分のことに集中していて、あなたのことは考えないようにしていたから、だからあなたがあそこに来られたって可能性もあるんだね?この説だと
n* そうそう!たとえあなただって分かってなくてもね!後で答え合わせができるように
n* そっかー。そこら辺がダメになって、軒並み人生終わり、みたいなときには、Bremboさんとしてまた、ゲーム内で、現実の人間としてではなく、あなたに会ってるからな。そのときも正直、あなたどころじゃなかった。てかこんなダメ男なかっこ悪い状態で、見せる顔すらなくなったって思ってたから。そうかそうなのか
n* もうさ、ここ最近は、あなたから別の人に私の意識をシフトすることで、あなたからの周波数を意図的に受け取らないようにしてた気さえする笑。分かってやってたわけじゃないけど、今のまま進むにはもうそうするしかないって感じで
n* まさにそれ、自力ターンエンドってやつでは!笑。それもそうなのかぁ。あなたが別の人のところに行っちゃうって思って激烈不安になってたけど、あれは私からの周波数をわざと遮るためでもあったんだね
n* てかね。あなたが誰だか分からなかったんですよ。しかも、繋がってるこの、どこまでがあなたで、どこからが違うのかも。誰かを追いかけてる、大事な人を追いかけてるって感覚はずっとあったけれど、どこの誰なのか、果たしてこの今の人たちの中にいるのかすら、本当の意味では分かってなかった。でも、私が本当に受け取りたい人から受け取っているものが確かにある気がして。それだけは間違いない気がして。これが今現在誰なのかとか、私が本当に追いかけているのは誰なのかとか、それがたとえ分からなくても、この状態なら、きっとその私が大事にしたい人にたどりつけるって思ったの。その人が多分、本当に私を大事にしてくれる人だってことも。もうこれは直観で進むしかない。相手が生きてるのか死んでるのか、これは比喩的な意味でなく、分からなかったけど、でもこれをこのまま行くほか、その人の手がかりを探す方法はないんだって。だから、たとえ誰が誰だかすら分からなくても、ずっと耳を澄ませてた
n* 「このまま進もう」って何度か私からも言ったよね。私も、もしこれであなたが私を選ばなくても、あなたが幸せになる道に違いないって、なんか確信してた。
n* あなた、「自分は来世でもいいから」っても言っていたもんね
n* あなたに龍として扱われていたときね。もうね、そのくらいじゃないとこの道は進まないと思ったの。結局、まさかのnobodyだったわけですよ?
n* 笑笑。これもうね、笑うしかないよね、何で分からないの!って、自分のこと呆れて笑うしかない。でも分かってきたら、一気に開示された。本当に扉がバーンって開いたかみたいに
n* そうだよね、きっとあなたが思い出さないだろうって思ってたシーンすら、思い出されるっていうね笑
n* 剣道のときの?
n* うん、まずあれね。あれは大きかった。それに歯医者さんもそうだし、四谷大塚の総理大臣じゃないやつも
n* あれね、四谷大塚では、あなたが私のいる机の前に近づいてきたから、何か言いたいのかなって余計なことせずになるべくじっとしてたんだけど、結局何も言わずに行っちゃってさ
n* ごめん、勇気出してあなたのところまで行ったはよかったんだけど、言葉が出なかった笑。9歳の自分かわいい
n* 笑。過去だけでなく、過去生のことまで総動員しないと分からないことなんだって、それすらも分からないから、今のルートが回り道なのか近道なのかすら皆目分からないっていうね笑
n* それは私も想定外だったなー。過去生に関してはアカシックレコードとか、けっこう解釈が分かれる面倒なところに突っ込んでて、過去生自体にあまりいい印象がなくてさ。そこすらも結果的には、二人の間で連動していたもんね
n* うん。あれは不思議だったねー
n* 完全にいかれてるやつの妄想だと思われてたものが、過去生的なところも含めるとほとんど全部正しかったっていうね笑。でも、こういう思い入れを真っ向から否定されつづけるのはツラかったなー、あなたのお母さんにもさ。こちらの事情を全部は話せないし、あなたへの気持ちが誠実な形に伝わらなくてしんどかった。おじいさんの魂が、お母さんと相当な因縁があったみたいで、いつの間にか協力してくれるハイヤーセルフみたいになってて、「(お母さんの)目の前で彼女(あなたのことね)に結婚を申し込んでやった」って勝ち誇ってて、実際の身のある私は断られたのにさ、これどうしたらいいのかって笑
n* おじいちゃんはそれで気が済んだのかしらね笑。「あなたがかっこいいのが嫌いだから、せっかく珍しくかっこよくなく生まれてきたのに、あなたに会えなかった」とか言ってて、私に笑。どうやら顔面修正と生育環境に、転生のリソースつぎ込みすぎたらしい。「島」での待ち合わせを間違えたって笑
n* うはは笑。私との結婚申し込み時の待ち合わせは、確かに「間違えた」というよりもそもそもあなたに伝わってなかったからな。なるほど
n* 本当に待ち合わせたのかは疑問なんだけど笑。おじいちゃん、あなたのハイヤーセルフかそれ相当の誰かに、「こんなに近い過去生までも思い出していいの?」って聞いたら、「もう、過去生全部を使わないとダメなんです。いちばん大事なことができてない」って答えたから、「じゃあそうする」って言ったんだって言ってて。アイヌのときのことだよね、多分
n* うん、そうだと思う
n* おじいちゃんが言うには、過去生を思い出すのも自分が所持しているリソースの一種で、無限に何度でも思い出せるってわけじゃなく、思い出すとやっぱりその分、忘れていくらしくて。必ず今の時点の自分に役立つものが呼び出されるので、その記憶や経験を適切に思い出して利用することが大事らしい。だから、「おまえも過去生の自分を自分と同一人物だと思うのはやめなさい。みんな今の自分にとって必要なものをくれようとして繋がってるんだからね」って。「おじいちゃんのことはここを乗り越えるために彼と一緒に利用していいけれど、ちゃんと最後には、おじいちゃんじゃなくて彼を選ぶんだよ?」ってさ
n* そっかー。感動
n* よく通り抜けました。本当に、本当にね、ありがとうね
n* ううん、こちらこそ